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高岡ボーイズ指導要領

公益財団法人 日本少年野球連盟 北陸支部所属

高岡ボーイズ 2017年の基本施策

あけましておめでとうございます。
本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。


高岡ボーイズ 2017年の基本施策

○学業優先の徹底
学生スポーツは、学業の成果を上げながら、勝利に立ち向かっていかなければなりません。
「文武一道」の厳しい環境に敢えて自分を置き、努力を重ねることによって、中学生は人格形成に益すると考えています。
また、卒団後の進路も「甲子園」だけを目標に考えるのではなく、高校卒業後も見据えてもらいたい。
実際、政府は「大学スポーツ振興に関する検討会議」を立ち上げて、NCAA全米大学体育協会)のような組織を作ろうとしています。
NCAAは選手の学業成績を厳しくチェックし、水準以下だと罰則を下しています。
全日本学生柔道連盟は取得単位規定を設けており、取得単位が規定に未達の場合は試合に出場できない制度となっています。
早稲田大学全体育部も「早稲田アスリートプログラム(WAP)」導入で単位不足の者に練習・試合禁止措置をとっています。

大学がこうなってくると、必然的に高校に強い影響を及ぼすでしょう。

高岡ボーイズでも本年より
・練習時間制限(火は自主練習or学習の日 ※成績不振者は強制的に学習)の実施。
・成績不振者への対応。(練習時間の短縮。試合出場制限。学習時間の確保)
といたします。

 

○自身のプレーを論理的に説明できる能力を各々身につけてもらう
部訓にあるとおり「野球も学問の一つと捉え・・・」を実践していきます。
一つ一つのプレー、技術に対し理論武装すること。
結果を問われ、言葉にできないようでは進歩はないし、疲労が目的であった練習と言える。

 

○故障の防止徹底
言うまでもない。発生件数ゼロを目指すが、最低でも前年より件数を減らす。
故障した場合は、チームの競技復帰マネージメント規則に従って、競技復帰を目指す。

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投球フォーム フェーズ

投球フォームをフェーズごとに分け、投手トレーニングもフェーズごとに分けて行う

 

ワインドアップ期 フェーズ1

◎フェーズ1 フリーフット

投球動作における最初のフェーズ 踏み出す足を一番高く上げたところ

軸足の股関節に体重をしっかり乗せ、上半身を支えている

 

アーリーコッキング期 フェーズ2~フェーズ6

◎フェーズ2 ヒップファースト

2番目のフェーズは、体重移動が始まったところ

ここから、いったん軸足に乗せた体重を前(捕手方向)へ移動していく

①お尻から前に動き出していること

②ボールを握っているほうの手がグラブから離れていく瞬間 右投手の場合は右手のひらが一塁方向に向き、そしてグラブは小指側が三塁方向に向いていく(左投手は左手のひらが三塁方向、グラブの小指側が一塁方向へ向いていく)

③フリーフットの膝が伸びている 右投手の場合、左足のつま先がショートからセンター方向へ向き、左投手の場合は右足のつま先がセカンドからセンター方向へ向く

 

◎フェーズ3 スライドⅠ

3番目のフェーズは、捕手方向へ体重移動をしていくところ フェーズ2の上半身の向きを保ったまま、下半身はさらに前へ出ていく フリーフットの膝は曲げる 膝を伸ばした状態よりも曲げた状態のほうが股関節の可動域が拡がり、より内にひねる(内旋)ことができる また、グラブの向きは小指側が上を向き、捕球面が捕手方向へ向く これはグラブ側の肩と腕を内にひねっている(内旋)状態であること つまりフェーズ3では、両肩・両股関節の4つの球状関節のうち、軸足の股関節以外の3つを内旋させて、力をためている

 

◎フェーズ4 スライドⅡ

4番名のフェーズ絵はさらに捕手方向へ体重移動 フェーズ3の状態から、力を内にためたまま前へもうひと伸び フリーフットは着地する寸前 フリーフットの足の裏を地面すれすれで捕手に見せるようにする この段階ではまだつま先は捕手方向を向いておらず、フリーフットの膝の外側と足首の外側が捕手方向を向いていく ここでもフリーフットの股関節を内にひねる(内旋)ことで、ぎりぎりまで着地するのを我慢しながら、開いてしまうことを抑えて力を内にためる このとき軸足は、地面から離れながら股関節も内にひねり始めている 下半身の回転は軸足の股関節の打ちをひねり、骨盤が捕手方向へ向くことで始まる ここではその準備段階

 

◎フェーズ5 ランディング

フリーフットが着地した瞬間のフェーズ 地面すれすれまで捕手方向へ向けていた足の裏を、ここでようやく着地 着地寸前まで踏み出した足の膝の外側と足首の外側が本塁を向いていたが、着地した直後には股関節を外旋(体の中心から外へ向かって回転させること)し、踏み出した足の膝とつま先が捕手方向に向いている

 

◎フェーズ6 トップ(エイミング)

「ボールを投げる」という回転運動を始めるための準備が整ったところ 投球側の肘の角度はおよそ90度になる ボールを握る手はフェーズ5から上半身に沿って徐々に上げてきているが、ここでは肘よりも高く頭の高さほどに来る この時右投手の場合は、右の手のひらが三塁方向に向く これはフェーズ2でグラブとボールを離した時から、腕を内にひねっていることによる また、肩は開かず、胸のマークが打者に見えてはいけない 両肩を結んだラインはまっすぐ本塁へ向くトップではボールを握っている手の位置を常に一定にすることも大切 これが不安定だと、フォームもボールもばらつく

 

レイトコッキング期 フェーズ7~フェーズ8

◎フェーズ7 フォールド

7番目のフェーズは、投球側の腕を振り始めるところ 軸足の股関節を内にひねって骨盤を回転させることで、ここまで我慢していた上半身が回転し始める フェーズ6でおよそ90度だった投球側の肘を、70度から80度あたりまで軽く折りたたんでくる ここでもう一つは、グラブを小指側から体に向かって引き付ける グラブが腰より上の位置にあること ここでグラブの位置が腰より低く、身体から離れていると肩が早く開く原因になる なお、この「肘を折りたたむ」「グラブを引き付ける」という2つの動作は、骨盤の回転が始まると同時に行われる

 

◎フェーズ8 チョッパー

8番目のフェーズは腕を加速させるところ腕を体の中心から内へ向かって回転(内旋)させながら、肘を伸ばしていく 軸足で地面を押し、股関節を内にひねることで骨盤が回転する

胸の張りと腕のしなり、円滑な体重移動は力のあるボールを生み出すが、肩・体幹・股関節を柔軟に使えていないと不可能 中でも肩甲骨の柔軟性にはボールを握る手の向きも大きく関わっている

 

アクセラレーション・ディセラレーション期 フェーズ9

◎フェーズ9 ゼロポジション

ボールをリリースする瞬間 リリースの瞬間は手のひらが本塁方向を向く さらにボールを離す瞬間に人差し指と中指でボールを抑え込むようにフックをかけている 腕を振って投げ出されたボールには遠心力が働くため、回転運動の円の中心から外へ(オーバースローなら上へ)行こうとする それを人差し指と中指で食い止めている 下半身は、踏み出した足の膝が、固定された状態から地面を押し出すような形で伸び始める この時、踏み出した足の股関節は内にひねられている 地面を押すように膝が伸びると、同じ側の股関節をセンター方向に押す力が働いて、体重移動に急ブレーキがかかる その結果、軸足の股関節が本塁方向へ強い力で押し出される その力を利用して強く腕が振れる

 

フォロースルー期 フェーズ10~フェーズ11

◎フェーズ10 フォロースルー

フェーズ10では、ボールをリリースした後、投球側の腕はそこから踏み出した足の外側に向かって振られる ひきつけたグラブは、投げ終わっても体から離さない こうすることで、踏み出した足にバランスよく体重を乗せることができる

 

◎フェーズ11 フィニッシュ

守備体勢はしっかり投げ切った後で まずはフリーフットに全体重が乗り、ボールをリリースした後の腕が踏み出した足の外側に来るまでしっかり振り切る

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【高岡ボーイズ指導者 共有認識】投球障害からの競技復帰マネージメント

●はじめに

投球障害からの競技復帰のゴールは「満足する投球」といえるが、そのためには競技復帰の全体像を理解したうえで、重点アプローチは何かを見極める論点志向が基本となる。
本稿では選手への説明でのポイントとなる競技復帰のストーリー、投球方法・負荷設定などについて野球現場で求めているものという観点から述べる。
投球障害からの競技復帰には知識と知っておくべき教養と選手への対応の実際として必要なことがある。
前者は投球障害の対応の基本的考えや選手には的確な説明をするための病態であり、後者は問診内容や競技復帰のプロセスである。
以下、競技復帰のマネージメントとして投球障害からの競技復帰のために必要なことについて述べる。

 

●競技復帰の全体像

①競技復帰のゴールは満足する投球
②全体像を理解したうえで競技復帰のプロセスを考える

投球障害からの競技復帰のゴールは「満足する投球」といえる。
満足する投球をするためにはアプローチの全体像を把握する必要があるが、それは①身体機能の改善、②身体の使い方(動作改善含む)、③競技復帰のプロセス(投球プログラム)、④身体との対話の仕方(投球負荷設定方法)、⑤チーム事情など多岐にわたる。
全体像を把握したうえで、優先すべきアプローチを決め競技復帰に向けたプランを考えていく必要がある。
また、初診時に病態に応じた競技復帰のプランを示すことで、コンディショニング中心の生活に切り替えられるので、適切な初期評価と競技復帰時の目安を示すことは極めて重要である。
具体的には練習を休む意義とその後の競技復帰までのプロセスを示し、本人及びチーム関係者が納得できるプランであり、特に中心選手の場合はチームの成績に大きな影響があるので、チームへの合流時期の予測を示すことが大切である。(現場は選手生命への影響と復帰時期が知りたい)
エビデンスではなく経験値に基づいた自信を持った判断には、選手(保護者)・指導者は納得するので、病態の説明だけではなく競技復帰のストーリーを最短・最長のケースについて説明することが重要である。
投球障害の競技復帰の考慮店として、成長期と成人期(骨端線閉鎖前後で分ける)での違いとポジションによる違いなどを理解しておく必要がある。

成長期は骨軟骨障害、成人期では筋・腱の障害が投球障害の主な要因である。
骨軟骨障害では部位にもよるが、医師の管理のもとX線などの画像検査が復帰時期の判断の基本となる。
筋・腱の障害は医師の判断は必要ではあるが、全身調整を含むコンディショニングが基本になり、競技復帰の判断基準が異なる。

また、ポジションによっても対応は異なり、投手は野手と比べ時間も様々な配慮が必要となる。
これは投手は野手と比べ、投球での強度が高くなることと、全力で投げなければ試合での投球は難しい。
平地では痛みがないがマウンドでは痛い、ストレートでは痛くないがスライダーでは痛い等々、条件により異なるため多様な対応が必要になる。
また画像の異常や身体機能低下があっても投げられる選手もいることも念頭に置く必要がある(骨端線閉鎖後の選手に適用)。
選手の中には画像と症状が一致しないこともあるため、画像だけで判断してしまうと治療方針を誤ることになる。
野球を長く続けていれば画像の異常や身体機能低下は当たり前のように見られるが、問題なく投げているトップレベルの選手は多い。
逆に画像の異常や身体機能低下がなくても痛みで満足な投球ができない選手もいる。
その選手にとって、何が満足する投球の支障になっているか、全体像を理解したうえで治療を進める必要がある。
ゴールは競技復帰であり、画像所見の改善でもなければ、身体機能の向上だけでもない。

 

●投球障害の病態と競技復帰のストーリー

①病態による選手生命への影響
②競技復帰までの最短・最長のストーリーを説明
競技復帰のプランを大別すると、試合日程の都合上不完全ながらも復帰するものと時間をかけて段階を踏んで復帰するものになる。
痛みと付き合いながら試合に出場する場合、選手や指導者が最も気にする点は、選手生命への影響と手術に至る可能性であり、この二点を説明する必要がある。
具体的に博多の腱板関節面の断裂と関節唇損傷で、腱板断裂は高校生までの選手ではありえないが、関節唇損傷は中・高校生でも起こりうることは考慮すべきである。
腱板断裂では約1~2年、関節唇損傷では約6ヶ月を要する。肘では最も長期間離脱するのは内側側副靭帯損傷で、競技復帰までに約1年を要する。
次に復帰に時間を要するのは、肘頭疲労骨折手術を行うと約6か月を要し、再骨折するリスクもあるので、注意が必要である。
選手の社会的背景や病態により適切な治療方針を示すことが何より重要なことであり、これは選手が競技復帰に向けたコンディショニングに集中するための前提であるといえる。
全体像が分からずに安易に最短で復帰できると思いこんでしまった選手が、思ったより長期間改善しない場合は心理面にも影響を及ぼし、リハビリテーションの成果が上がりにくい。
競技復帰のストーリーを最短と最長の両者について説明し、どのような経過をたどると最短で復帰できるかをまずは説明する。

そのうえで最長ケースでは手術を行う場合があるが、どのような経過をたどったら手術に至るのか、最初に示しておく必要がある。
競技復帰の過程がスムーズに進めばよいが、練習負荷の上昇に伴い再発することもあり、どのような場合に再発のリスクがあるかを十分考えたリスクマネージメントが必要である。
復帰過程で次のステップに進むための基準や最悪のストーリーにならないためにどうすべきかを考える必要があるが、その具体策は投球負荷をどのように設定し、どのように競技復帰過程を組み立てていくかにある。

 

●競技復帰のポイント(投球への適応力向上)
①高速運動への適応力向上:初期段階から腕を振るネット投げの活用。
②適切な投球方法・負荷設定の基準:腕を強く振り、球数を投げられる方法の選択。
ここでは投球休止を経て投球を開始してから練習合流までの投球プロセスについて述べる。
投球障害からの競技復帰では上肢の「高速運動の適応力」が必要になる。ゆっくりとした投球では痛みがないが、高速の運動で痛みが出ることが多いため、投球再開の初期段階から高速運動への適応力を高めることを課題とした投球が必要となる。
高速運動への適応力を高めるための配慮をしながら、遠心性活動の運動にどの程度耐えれるかを見極めたうえで競技復帰に向けてプログラムを進めていくのが基本である。
この考えをベースに以下の具体的なポイントを考慮したうえで、実際のプランを組み立てる必要がある。
配慮することの一つ目は「投球休止期間を短くする」ことである。病態や痛みと付き合いながら投げ続けた期間にもよるが、できるだけ投球の休止期間を短くし(長くても1週間)、痛みのない範囲で投げることを勧めている。
その理由はボールの感覚を忘れないようにすることと、投球により身体機能を高めるためである。
プロ野球選手の中にも投球休止後に投げ方を忘れ、それが原因で引退した選手もいる。

このような投球休止によるリスクを回避するため、ボールの感覚を忘れないように痛みのない範囲で投げ続けたほうが良い。例えば肩関節の緩い選手は投球休止期間が長くなると「緩くなった」と不安感を訴え、競技復帰に長期を要する傾向にあるので、投球による身体機能の改善には、投球休止期間はできるだけ短いほうが望ましい。

二つ目は、投球方法の工夫で、これはボールを変えたり、投射角度を変えるなどがある。同じ負荷でもテニスボール(硬式)や上から下に向かって投げれば痛くないというケースが多い。競技復帰に向けて投球負荷を徐々に上げていくが、初期の段階では一人で行うネット投げ(ネットから5m距離)を推奨している。ネット投げは投球の負荷(ボールの投射角度、距離、強度、球数)を設定しやすく、コントロールを気にせずに自分のペースで投げられる利点がある。同じ距離出や強さでもキャッチボールでは痛いが、ネット投げは痛くないという選手を数多く経験したが、その理由は投球動作にある。人に対して投げるキャッチボールでは、コントロールを意識してリリースで上肢を操作する傾向にある。この動きは、肩肘の筋群が減速のために遠心性活動をするが、これにより関節のストレスが増大するため痛みを訴えると思われる。したがって、初期段階では近い距離で投げることでステップ足(右投げの場合、左足)に荷重しやすく、フォロースルーで力を逃さず動きが可能なネット投げが有効である。

三つ目は「距離より、強度・球数優先」である。投げる筋力をつけるためには腕を強く振って球数を投げるしかないので、強く数多く投げる必要がある。(復帰の段階では100球が目安)距離が遠くなると痛みで腕を強く振ることができないので、強く振れる距離で球数を多く投げる必要がある。通常のキャッチボールでは身体機能や練習環境などの要因で30~50球くらいしか投げられないので、キャッチボールの後にネット投げで球数を投げる必要がある。競技復帰に期間を要したり再発するケースでは、距離を延ばすことを優先すると肩の広い可動域が必要で、生涯部位に負担を強いることとなり、投球負荷を上げることができない。したがって、身体機能が安定するまでは、投球距離より強度・球数を優先させるのが良い。そもそも遠投(自分の最大距離の80%以上)は何のために必要かといえば、動きが小さくなり肩の可動域が狭くなった時に大きな動きで行うための練習で、投球障害からの競技復帰のために必要なものではない。塁間+10mの距離をライナーで投げるためにはどのようなプロセスを経るべきかを考えたほうが良い。

 

●競技復帰のピリオダイゼーションと投球ドリル

競技復帰ピリオダイゼーションリスト

回復期:幹部の症状改善・身体機能→オーバーハンドの投球は禁止、ボールドリル

調整期:動きの学習、投球ドリル→20m×60%×30球+ネット投げ 計50~80球

強化期:全身のパワー発揮、投球スキル→40m×80%+ネット投げ 計100球以上

 

①期分けに応じた投球方法・負荷設定
②適切な投球方法の選択が競技復帰には重要

投球障害からの競技復帰の期分けは上記「競技復帰ピリオダイゼーションリスト」のような内容が考えられる。現時点ではどのレベルにあり今後どう展開していくか選手にイメージを持たせるためにも、競技復帰の期分けは役立つ。回復期は患部の機能回復を図る時期で投球は休止か、投球休止から2週間以上経過した場合は下投げなど軽い投球を行う時期である。調整期は投球を再開し投球負荷を徐々に上げる時期で、身体機能に応じた投球ドリルを用いて動きの学習を行う時期である。強化期は競技復帰に向けて強度・投球数ともに上げていく時期で、ピッチングなどの練習で投球スキルの学習が課題となる。

 期分けは病態や症状により変わるため、これは復帰までの全体像を掴むためのものと考えたほうが良い。また、画一的なプログラムではなく、選手が身体と対話しながら投球方法・負荷を選択する必要があるが、その基準は身体機能と投球負荷の関係を知ることにある。調整期は肩肘へのストレスが少なく、投球動作の修正につながる東急ドぢるが効果的でこの時期の動作の学習と身体機能の向上が競技復帰のために重要である。以下に調整期の投球ドリルの考えについて述べる。

上肢を動かすことへの恐怖心がある場合は、テニスボールでのウインドミル投げやテイクバックせずに前腕の動きだけの下投げなどでウォームアップを行うのが良い。投球ドリルで痛みを出さずに投げられる方法として「斜めステップ投げ」がある。これは投球方向に対して斜め30度に踏み出し、ボールは正面に投げる方法である。斜めステップ投げは上腕の内線運動を抑制するため、正面に投げると痛いが斜めには投げられることが多く、この方法で投球後に方の機能が高まることが多いことから、上腕骨頭が求心位を保持していると推測される。もう一つ有効な方法として5mくらいの距離からネットの下に投げる「下投げ」があるが、下投げの利点はステップ足に荷重し骨盤・体幹の回旋を学習することにある。これらのドリルは投球再開時に行うものなので、5mから始め10球ごとに強度(10%)か距離(1mずつ)を漸増させていく。また、肩の柔軟性が低下している場合は20mくらいの距離で力を抜いて投射角40度の山なりボールを投げることで、柔軟性が高まる。適切なドリルであるかどうかの見極めは、投球後に身体機能が向上するという共通点がある。

 

●投手の特性と競技復帰のプロセス

①全力投球ができなければ試合で結果を出せないのが投手の特性
②投手が試合で投げるためにはプロセスを踏む必要がある

野手は強く投げることは少ないために、多少の痛みがあっても試合に出場することはできるが、投手は強く投げることが必要なため、以下のような投球プロセスを経て復帰が再発防止を考えると望ましい。

 

投手の投球プロセス
★投射角度、距離、強さ、投球数、対象(ネット、人)、頻度を考慮して決める
①緩い山なりor下投げ・テニスボール投げ10%(計30球 2練1休)
②野球ボールネット投げ5~10m×30%×50球(計50球 3練1休)
③ネット投げ20m×50%×70球(100球 3練1休)
④キャッチボール20m×60%+ネット投げ15m×70%(計100球 4練1休)
⑤キャッチボール30m×70%+ネット投げ20m×80%(計100球)
⑥ライナースロー―イング40m×80%+ネット投げ20m×90%(計100球)
⑦平地でのピッチング(18.44m)+40mライナースローイング(計100球)
⑧マウンドでのピッチング+40mライナースロー(100球)
※注1:休みの頻度は目安なので回復レベルにより決める
※注2:マウンドでのネット投げのほうが体重移動がスムーズな場合は③からマウンドで行う

 

投手の投球プロセスは選手によって異なり、これは春先の方の作り方にもよるので、どう肩を作っているかについても理解しておく必要がある。「肩を作る」とは長期間投げることを休止したのちに投球を再開し試合で投げられる状態に仕上げる過程をいう。

投手の中には一定のプロセスを経ないと肩を作れないという選手もいる。(ブルペンで捕手が立って受けるなど)肩を作るのにプロセスを多くし、一つずつ上がっていく投手は、投球障害からの復帰でも同じように多くのプロセスが必要なために、復帰に長時間かかる傾向がある。このようなことからプロセスをできるだけシンプルにし、早く肩を作る工夫が必要になる。具体的には投球前に上肢のエクササイズを行ったり、少し重めのボールで刺激するなどが考えられる。

投手の競技復帰への配慮であるが、一つ目は「試合の初登板は1イニング」という点で、最初の試合登板ではイニングをまたがないような配慮が必要である。1イニングはよかったが、2イニングから痛みが出たというケースを何度か経験している。これは2イニングを投げるということはインターバルがあり、その間に味方の攻撃が長くなると、体が冷えて投げられなくなってしまうリスクがあるからである。(特に寒い時期)このようなことから最初の試合登板では1イニング限定にするのがよく、どのイニングで登板するかについてもあらかじめ決めておき、十分に準備の時間を取らせる配慮が必要である。仮に調子が良くても、次の日にダメージが残り回復に時間を要することがあるので、まずは1イニングで様子を見るのがよい。

二つ目は「投球負荷は条件により変わる」という点で、練習と試合、試合でも練習試合と公式戦では投球負荷が異なるので、同じ球数でも負荷は全く違うということを理解する必要がある。試合では、登板に向けて肩を作るためにブルペンで30球程度投げるし、試合での負荷は練習の2倍と考えると、練習で100球以上投げられることが試合で投げる条件であるといえる。練習で50球程度しか投げられない状態で試合に登板しても、打者を抑えるボールを投げることは難しい。また、同じ試合でも練習試合で最低でも2試合(1試合に100球近く)の登板後に公式戦に登板するのが理想である。

このように投手の競技復帰には細心の注意をし、再発のリスクを極力避けるような配慮が必要である。特にピッチング練習開始時期など投球負荷が上昇した時には、次に同じ負荷の投球をするまでには回復時間が必要であり、回復時間の取り方が復帰過程では見極めが重要である。投手は痛みがあると打者に集中できず、微妙なコントロールができずに試合でパフォーマンスを発揮することは難しい。

 

●投球動作の介入について

①パフォーマンスに型はない(投球動作は多様である)

②動作の形を修正するのではなく、出球を向上させる

一般的に投球障害のリスクになるといわれている投球動作の場合は、原因がそこにあると思い修正したくなるが、まずは本当に修正する必要があるかどうかを見極める必要がある。特に投手の場合、投球障害を発生させるリスクとなるといわれているテイクバックで腕が後ろに入る動作は、腕が遅れていることでボールが見にくいという強みになっている場合も考えられる。投手としての強みと障害発生は紙一重であり、この境界がどこにあるかを見極めたうえで投球動作の介入をすべきである。トップレベルの選手は類まれな身体能力と感性を持っているがゆえに、障害のリスクになるといわれている動作でも投げ続けることができる。柔軟性が高ければ動きの幅が広いために無理と思われる動きも可能であるが、逆に無駄な動きをしてしまうとはいえ、どちらに出るかわからないが、常に二つの側面があることを理解する必要がある。感性とはこれ以上やったら壊れるという危険を予知するセンサーであり、痛くならない範囲で最大のパフォーマンスを発揮するセンスともいえる。将来高いパフォーマンスを発揮する可能性のある投手を投球動作の介入によってその芽を摘み取ることにもなりかねないということも頭に入れておく必要がある。医療機関での投球動作介入は選手の置かれた立場や能力、指導者の等級指導の考えを把握した上で行うべきで、投球動作指導の可能性と限界を理解し、どこまで指導すべきかを考えた上でポイントを絞って対応すべきである。
投球動作介入の前提であるが、これは「選手とどの程度の関わりが持てるか、選手に聞く耳があるか」など種々の要因がある。特に医療機関での投球指導は難しく、実際にボールを投げたとしても現場との環境が違うため、全力で投げることは難しい。ましてやシャドーピッチングで修正できたとしても、ボールをもって投げれば全く違う動作になる。また、監督・コーチと医療機関での指導が異なれば困るのは選手であり、ここに医療機関での投球指導の限界がある。投球障害は野球の現場で発生するので、実際に現場で投げて治していくのが基本で、医療機関での投球動作介入は指導者との連携など前提条件が揃わなければ成果は上がらない。
次に投球動作介入で考慮すべきことであるが、これは投手と野手の違い、選手のレベルによる投球動作の特性がある。一つ目はピッチングとスローイングの違いであるが前者は打者に見えにくく打たれないボールを投げることで、後者は捕球者が見えやすいボールを投げることで、両者の課題は異なる。投手と野手の課題の共通点はコントロールであり、動作介入が必要な選手はコントロールが安定しない選手といえる。投手の課題は試合を作ることで、そのためにはベースの上にコントロールよく投げることである。投手ではコントロールのレベルを確認したうえで動作を修正すべきかどうかを決めると良い。コントロールの安定度は


①1試合の四死球数(5つ以上)
②1試合の投球数(9回150球以上)・失点数(9回5失点以上)
③抜けるボールの頻度(5球に1球)


を聞けばほぼわかる。コントロールの悪い投手であれば痛みをきっかけに投球動作の介入を行うのはよいが、コントロールの良い投手は介入すべきではない。というのは感覚や身体の使い方が変わることで、コントロールを乱すリスクとなるからである。投手で動作介入が必要なケースはコントロールが安定せず肩肘の痛みを繰り返す選手である。投手の動作介入で注意すべきことは、個性と問題点の境界線をどう判断するかであり、そのためには「動作と出球」の関係を見ることが重要である。「出球」とは実際に投げたボールのことで、投げたボールの質を表している。痛みは無いが出球が悪いでは投球動作介入の価値は無い。型にはめることなく、会話をしながら納得解を選手とともに探っていく姿勢が求められ、「パフォーマンスに型はない」という考えが基本となる。

 

●選手の状態を把握する

投球障害の競技復帰や再発防止のためには、まずは選手の障害部位の情報を把握する必要がある。

 

選手から聞き出すこと
①背景:選手の立場、大会、チーム事情
②受傷機転:エピソードの有無
③痛みの部位:どこが、どのような動きで痛いか
④投球相:切り替えし局面、ボールリリース
⑤投球負荷:距離、強度、球数
⑥タイミング:投げ始め、球数が増えてから
⑦環境:気候、平地・マウンドの違い
⑧投球動作:指導者や仲間からどういわれるか
⑨練習内容:動作の変更、新たな球種を覚える
⑩身体の変化:指のマメ、肩肘の張りの違い

 

上記の内容を選手との対話から聞き出し、これらを活かし競技復帰のプランを考案する。聞いた情報から評価すべきことを整理し、評価で得られた内容により対応を考える必要がある。

初めに確認することは、選手のチーム内での立場や大会などのチーム事情である。学年、大会等を考慮し、チーム内での立場を推測し、競技復帰プランを立てていくが、高岡ボーイズでは基本的には長期調整プランを立てる。早期復帰プランというのは原則立てない。適せう名競技復帰プランは社会的背景の理解なくしてはあり得ないので、選手の立場をまずは確認する必要がある。

次は痛みに関する情報でエピソード(受傷機転)の有無を確認するが、特に骨端線閉鎖前ではエピソードの有無により異なるので、必ず確認する必要がある。例えば、骨端線離解でエピソードがある場合は急性の骨折のためギプス固定や手術が必要であるが、エピソードが無ければ投球休止のみのことが多い。高校生以上の選手ではこの1球というエピソードがあるケースはまれであるが、エピソードがある場合は肘頭疲労骨折など症状が重く、復帰まで長期を要することが多い。このようなことからエピソードの確認は最初にすべきである。その後、痛みの情報では部位とどの投球相で痛いかについて確認する。痛みの部位は「どの部位で、どのような動きで痛いか」について投球以外の運動も含め、実際に選手に痛みのある動きを再現してもらいながら確認する。同じ部位でも全体か局所か、表層か深層かなどについても聞き出す。軟部組織の障害では筋機能の低下や可動域制限などいくつかの身体機能低下が複合していることが多い。痛みの部位を聞き出すときは、指一本で触るよう指示するが、全体的な痛みの場合は手で全体を触る傾向にある。ある程度投げられる場合は切り返し(肩関節最大外旋位から加速する局面)やボールリリースで痛いということがほとんどである。この局面は筋の活動が高まり、関節への応力が集中するため、痛みが出やすい投球相であると考えられる。痛みの部位と投球相を合わせることで、問題点を特定することができるので、この両者について確認することは重要である。

その後、投球と痛みの関係を確認するが、投球負荷、タイミング、環境を聞きだす。投球負荷は「距離(m)、強さ(%)、球数」を聞き、どの程度投げられるか具体的な数字で確認する。特に大切なのは、どのくらいの距離なら腕を強く振っても痛み無く投げられるかである。強く腕を振れる距離で球数を投げることで、高速運動への適応力を高めることができるので、どのくらいの距離なら強く投げられるかを確認するのは、適切な投球負荷設定のために必要である。痛みのタイミングは投げ始めか、終盤か、始めから終盤まですべてなのかについて確認する。球数をある程度投げて、「体が温まると投げられる」というケースや、「投げ始めは痛くないが、終盤になると痛くなる」というケースなど、痛み無く投げられる時間帯がある場合が多い。この場合は投球負荷を買えずにコンディショニング内容を見直すなど、投げながら治すという考えが妥当である。これとは逆にどんなときも痛むという場合は、投球負荷を下げて始めから作り直すという考えが良い。環境の変化についても聞き出すが、投手は平地では痛みが無いがマウンドにあがると痛みが出るケースがある。これはマウンドで投げることでステップ幅が広くなり、勢いがつくために上肢がしなった結果(肩関節外旋位の増大)、関節に応力が集中し、痛みが出るためである。このようなケースではステップ幅を若干狭くして投げてみると良い。また、マウンドに上がることで投球動作の問題で痛みが出ることもあるが、これはほとんどが突っ込んでしまい、合理的な回旋運動ができずに上肢に頼った投げ方であることが多い。

最後に聞きだす内容は、投球動作・練習内容・身体の変化である。投球動作は自分自身では気付いていないことが多いため、指導者やチームの仲間から指摘されていることを確認する。このときにボールの握りを確認しながら、ボールの回転や指のマメや身体の張りなどのいつもとの違いについても確認する。投球障害の選手はボールがシュート回転したりスライダー回転したり、マメのでき方や肩肘の張りの部位が変わったりすることが多い。これらの現象は練習内容が変わった場合に多く、新しい球種を覚えたり守備練習が多くなるなどの要因が考えられる。また、動作の変更を課題に取り組んでいる場合は、同じ練習内容でも選手が体の使い方を変えているので、使い方についても確認する必要がある。

以上の内容を短時間(3~5分)で聞き出し、正確に評価し対応を考えるが、選手によってはここに示した内容をすべてを聞き出す必要は無く、常に選手の状態をイメージしながら投げるために必要な情報は何かを整理する必要がある。

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胸郭と肋骨のコンディショニング

胸郭可動性低下及び肩甲骨可動性低下は投球側の肩関節への負荷の増大をもたらす。
胸郭とは肋骨や胸骨、背骨で構成されてるカゴ状の総称。

 

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胸郭のコンディショニングを行うと

①身体(体幹)が捻りやすくなる
②腕が挙げやすくなる
③姿勢の安定性が高まる(体軸の形成)
④呼吸がし易くなる(緊張の緩和)

といわれている。
投手の肩甲骨アライメントは左右非対称となりやすく、その増悪は体幹回旋や肩関節可動域に悪影響を及ぼす。
その原因として投球動作の反復などによる胸郭アライメントの非対称性や小胸筋などの周囲筋タイトネスなどが指摘されている。
胸郭コンディショニング法を行った実験結果によると、胸郭コンディショニング法は、肩甲骨アライメント、疼痛(痛み)を改善が期待される。

 

参考動画

肩甲骨の動きを柔軟にする胸鎖関節アプローチ【LAS理論】

セラピストのためのカラダの使い方(肋骨を柔らかく使う)

参考文献

投手に対する胸郭コンディションプログラムが胸郭可動性及び投球パフォーマンスに及ぼす効果‐介入研究‐

 

 

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【高岡ボーイズ共有認識】年間ピリオダイゼーションプラン(後編)

ストレングスピリオダイゼーション


野球はパワーの運動能力が大切である。
短時間でより大きな力を発揮する能力を表すパワーは、スピード・クイックネス・最大筋力の総体といえる。

 

○解剖学的適応期(一般的筋力)
これは試合期の後の移行期で、ストレングスは行わないでそのあとの一般準備期で行われる。
その目的は、その後の長く続くトレーニングのためにすべての筋群をバランスよく鍛えることで、筋・靭帯・腱・関節を鍛えるためである。
ここでは10~12種を上下バランスよくメニューを組み、60パーセントの負荷で8~12日を2、3セット、インターバル60秒で約1ヶ月~1.5ヶ月行う。

新入部員は入部したら負担を30パーセントから始めて60パーセントまでに上げながら、8~12週(約3か月)行うことで、身体の土台を作り上げていくことが大切である。
なので、1~3月は1年生はしっかりと土台を作り、ケガ予防にも努めていく。

 

○最大筋力期
最大筋力のレベルや、パワーと筋持久力の両方に影響を及ぼすので、最大筋力が高くなれば平均的なパワーでさえも出せないであろう。
この時期の目的は最大筋力の向上であり、1~3ヶ月必要になってくる。11~12月を解剖学的適応期に充てたら、1~2月は最大筋力期となる。

 

○転換期(専門的)
転換期で、鍛えた最大筋力をより野球に必要なパワーに転換していく時期である。ここは1~2ヶ月は必要であるが最大筋力は維持していかなくてはならない。
この転換期は準備期後半から試合期前半まで行う。3~5月くらいまでと想定。

 

○メンテナンス期(維持)
この時期は獲得した筋力を維持することだが、野球は最大筋力とパワーと筋持久力を維持する必要がある。
最大筋力を週1回、パワーを週2回、筋持久力を1回は入れていきたい。
これらの能力を維持するエクササイズを4種目行えたら理想だ。ボーイズリーグ北陸支部も4~7月は実戦がメインとなるが、ストレングストレーニング・この維持期のプログラムは必ず導入していく。

 

○休止期(テーパリング)
本番2週間前からストレングストレーニングの量を落とし、体力と疲労を考慮していく。そして大会の5~7日前にはストレングスプログラムを落としていかなければならない。

 

○補強期
大会が終了したら、移行期として疲労の除去、メンタルの回復、エネルギーの補給、怪我の回復のためレクリエーション的な補強期を導入する。

 

選手は人間であって、機械ではない。心身の回復が大切である。

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【高岡ボーイズ共有認識】年間ピリオダイゼーションプラン(前編)

年間のピリオダイゼーションプラン


ボーイズリーグ北陸支部の場合、「春(春季・中日本大会)」「夏(ジャイアンツカップ・選手権)」「秋(中日本ブロック選抜大会)」と年間3つの大会にピリオダイゼーションする。

○第1サイクル 9月~10月 秋季大会兼中日本ブロック選抜大会北陸支部予選
○第2サイクル 2月末~ 春季大会北陸支部予選 4月初旬~中日本大会北陸支部予選
○第3サイクル 5月中旬~ ジャイアンツカップ富山予選 6月中旬~選手権北陸支部予選

第1サイクルがジュニア期から考えると、いちばん長い準備期間がある。
そして第2、第3と短くなる。

 

【準備期】
準備期は年間トレーニング全体において非常に大切である。なぜなら次の試合期のための身体的・技術的・戦術的・心理的準備の一般的な骨組みを成すからである。
ポイントは
①一般的体力の向上
②スポーツに必要とさせる専門的体力向上
③スポーツに特異的な心理特性の開発
④技術の開発・改善・完全化
⑤次の期において必要とされる基本的戦術への慣れ

この時期は3~6ヶ月は必要と考える。この時期が短く長いシーズンを戦うとなると、身体的に無理が来て故障の原因となる。
準備期は、一般的準備期と専門的準備期の2つに分かれ、一般準備期の目標は、トレーニング能力と一般的なコンディションの養成、基礎技術の改善及び基本的なゲーム戦略の指導となる。
専門準備期は試合期に向けての移行期であり、トレーニング目標は一般準備期と同じではあるが、トレーニング内容は専門的となる。
トレーニング量は意外と多いが、ほとんどのトレーニング(7~8割)は、スキルやテクニックに関連した専門的エクササイズで成り立っている。
この期の終盤に向かってトレーニング量を徐々に落としながら、反対に強度と質を上げていくといいだろう。
アジリティ(敏捷性)量、スプリント(瞬発力)量、ジャンプ量を増やしていきながら、全体の量は落として野球そのものに必要な専門的トレーニングに集中する。

 

【試合期】(大会2週間前の調整法)
試合期においては、トレーニング要素を完成させることが主要な課題となる。これを達成させればアスリートは能力を改善させ、ゲームや主要大会において成功を収めることができる。
その目標は
①スポーツの特異性に対応した身体的、心理的能力の改善
②技術やテクニックの完成と結合
③戦術の完成とゲーム経験の獲得
大会前には、短期のテーパリング、すなわち負荷軽減気を設定する。テーパリングの目標は、ピークパフォーマンスと年間のベストパフォーマンスを即すことである。
運動量を半分に下げて2週間前の水曜日と金曜日に強度を80パーセントに上げて、土・日曜日は60パーセントに下げる。
試合の1週間前は、火曜日にピークを作り、強度70パーセントの量に、そこから水曜日は60パーセントの強度、金曜日は40パーセントに落としていく。
ある程度、スピード&パワー系の野球は、強度を強くする必要があるが、量は半分にしていくのがテーパリングのポイントとなる。

 

【移行期】
2週間ほどの移行期を設けるのが理想。移行期の目的は心身の疲労除去や心理的リラックス、そして損傷部位の回復を図ること。
移行期はトレーニング量は50パーセントに落としていくが、きちんとトレーニングは行うこと。なぜならば筋力は最初の1週間で約5パーセント低下するからだ。これは筋力に依存するスピード、パワー、クイックネスなども低下することも意味している。
また、最初の2週間で自給的能力は約7パーセント低下する(ヘモグロビン量30パーセント減少、ミトコンドリア50パーセント以上低下)。この低下を最低限に防ぐためにトレーニングを継続するが、これは形にとらわれないサッカーやバスケットボール、テニス、バドミントンなどのスプリント・ジャンプ・持久力・スイング・クイックネスなどの要素が入ったスポーツなどを行うと良いだろう。

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走塁の基本テクニック

バッターランナー

■ベース駆け抜け

○アウトになる確率の高い打球でも全力疾走を怠らない
 常に全力疾走をすることで打球を処理する相手選手にプレッシャーを与えることができる
 プレッシャーを与えることによりミスを誘発することがある

○ベースの踏み方
 ベースの手前を踏む
 ベースの内側は一塁手との接触によるケガの恐れがあるので踏まない
 ベースの奥は転倒の原因になるので踏まない

○駆け抜けはファールグラウンド
 フェアグラウンドを駆け抜けると、そこでタッチされアウトになる可能性がある
 悪送球を想定し極端にはファールグラウンドに出ない

■一塁ベースのオーバーラン

○常に次の塁を狙う姿勢
 レフト前やセンター前の場合は大きくオーバランをし、次の塁を狙う
 外野手の怠慢な打球処理・中継プレーを見逃さないため必ずプレーを確認する
 低い姿勢で進塁・帰塁をスピーディーに行う

○スリーフットレーン辺りから膨らむ
 一塁ベースを回ったら二塁に直線的に進めるようにスリーフットライン辺りから膨らみながらオーバランをとる

■スライディング

○次の塁を狙う姿勢
 二塁打三塁打を放った際はスタンドアップスライディングを行う
 悪送球が発生した時など次の塁を狙う姿勢を整える

○ボールから目を離さない
 スライディング後もボールの行方から目を離さない
 防具や手袋を外す際は必ずタイムをかけてから

■送球妨害について

○スリーフットレーン
 フェアグラウンドを走行し、送球が走者に当たった場合送球妨害によりアウトになる
 バッターランナーが一塁に向かう際は基本的にスリーフットレーン内を走行する

○上級テクニック
 上級テクニックとして、セーフティーバントなどで捕手が処理する際、走り出しはフェアゾーンを走り、送球のタイミングに合わせてスリーフットラインに移動する
 送球時に悪送球のプレッシャーを与える

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